議員ウォッチ
議員ウォッチは、核兵器廃絶を願う有志が、核兵器問題に関する日本の議論を活発化させるために始めたプロジェクトです。日本のすべての国会議員、都道府県知事、市区町村の立場をオンライン上で明らかにして、市民がたえずウォッチするとともに、疑問に思ったことは議員たちに直接ぶつけていくことができるようにしたいと考えて起ち上げました。
評価の基準
議員ウォッチでは、国会議員と都道府県知事について、核兵器禁止条約への賛同の有無を明らかにしています。以下の4つのうち1つ以上について賛同表明をしている議員または知事について「核兵器禁止条約に賛同している」ものとみなしています。
- ヒバクシャ国際署名
- ICAN議員誓約
- 日本政府に核兵器禁止条約への署名・批准を求める署名
- 核兵器禁止条約の早期締結を求める平和首長会議の署名
なお、これら4つ以外の形で、核兵器禁止条約に日本が加わるべきであると明らかに表明している議員または知事についても、賛同としています。
市区町村については、日本政府に核兵器禁止条約に加わることを意見書などで求めている市区町村を一覧にしています。同条約に加わることを明示的に政府に求めているものに限っており、一般論として核兵器廃絶や核軍縮を求めているだけのものは含めていません。
調査方法
議員ウォッチは、まず2019年1月から2月にかけて、衆参両議院の全国会議員に、ヒバクシャ国際署名への賛同の有無とその理由の回答を求めました。メールアドレスが分かる議員にはメールで、分からない議員には往復ハガキで尋ねました。約2週間先の回答期限までに回答が得られなかった議員に対しては、電話をかけて問い合わせています。2019年7月の参議院選挙で新たに当選した議員に対しては、同年9月から10月にかけて同様の方法で回答を求めました。
そのほか、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が全国会議員に署名を要請した結果えられた情報や、核政策を知りたい広島若者有権者の会がその活動でえた情報も参照しました。47都道府県知事の賛同状況は、「ヒバクシャ国際署名連絡会」のウェブサイトの情報などを参照しています。全国の市区町村の動向については、まずは2019年1月に外務省に情報公開請求を行ってえた情報に基づきました。その後は、関係団体からの情報や報道を踏まえ、各市区町村による公式情報を確認の上、更新しています。
その後2019年7月の参議院議員選挙にあたっては、候補者に同署名への賛同の有無をSNSを通じて確認していきました。2020年9月には「議員ウォッチャーズ」という数十人のボランティアグループを立ち上げ、ボランティアで手分けして調査、問い合わせ、情報の更新をしています。
2021年1月には、その時点で未回答だった衆参両院の全議員に往復葉書を送付し回答を求め、その結果を反映させました。
2021年10月の衆議院議員選挙にあたっては、NHKが行った候補者アンケートも参照しました。
現時点で態度が「不明」となっている国会議員または候補者は、未回答であるか、核兵器禁止条約に賛同しているのか不明である人たちです。たとえば「核兵器禁止条約締約国会議にオブザーバー参加すべき」と表明している人は、それだけでは、最終的に日本が条約に加わることに賛成なのか反対なのかが不明です。そのことが明確に表明されるまでは、不明として扱っています。
私たちがやっています
議員ウォッチ(2019年1月発足)のメンバーは、以下の通りです。
代表者 川崎哲
(核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員、ピースボート共同代表)
リサーチャー 倉本芽美
(立命館大学学生)
リサーチャー 中村涼香
(上智大学学生)
リサーチャー 山口雪乃
(国際基督教大学学生)
コーディネーター 松村真澄
(ピースボート)
その他ボランティア(「議員ウォッチャーズ」)数十名
以上、2024年11月現在
議員ウォッチのQRコード
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他団体との提携
議員ウォッチは、公益社団法人Marriage For All Japan – 結婚の自由をすべての人(マリフォー)が運営し、同性婚の法制化への国会議員らの賛否を表示する「マリフォー国会メーター」(https://meter.marriageforall.jp/、2021年10月発足)と連携しています。議員ウォッチ上にある国会議員らの基礎情報(氏名、連絡先、SNSなど)がマリフォー国会メーターと共有されています。その上で、議員ウォッチは核兵器禁止条約について、マリフォーは同性婚について各議員らの態度を調査・公開し、それぞれのキャンペーンに活用しています。他のテーマで活動されている団体でこうした連携にご関心がありましたら、以下の「お問い合わせ」フォームからどうぞご連絡ください。