議員ウォッチ47 中国編はじまりました!

2023.03.12

議員ウォッチは、統一地方選・核兵器禁止条約の第2回締約国会議に向けて、各地元団体(パートナー団体)とタイアップして、メンバー(主に大学生)が47都道府県を訪ねるキャンペーン「議員ウォッチ47」を始め、四国編、近畿編、九州編、中部編、北海道編と走ってまいりました。

3月に、リサーチャーの高橋悠太、住田奈津子、議員ウォッチャーの倉本芽美らが、中国地方をめぐります。

第21回 広島県
広島県では、広島にゆかりのある若者たちでつくる「核政策を知りたい広島若者有権者の会(カクワカ広島)」と連携して行っています。名付けて、「核と春の統一地方選とG7広島サミットについて一緒に考えよう カクワカ広島 x 議員ウォッチ #核廃絶をあなたの町から 広島キャラバン」です。

【3月12日】
15:00~ @ 東広島市

内容:市議会議員・鈴木英士さんとの対話
参加メンバー:高橋悠太・安彦恵里香・岡島由奈

【3月18日】
13:00~ @ 尾道市

内容:統一地方選予定候補者田中ふみえさんと市民のみなさんとのお話し会
会場:瀬戸内コミュニティーハウス わたの家(広島県尾道市向島町8984)
参加メンバー:高橋悠太・田中美穂・岡島由奈・高垣慶太
*どなたでも参加可能です!詳細こちらから!お待ちしています!

【3月20日】
13:30~ @ 安芸高田市
内容:議員向け学習会
参加メンバー:高橋悠太・安彦恵里香・岡島由奈

【3月21日】
13:30@ 庄原市(庄原駅舎 会議室にて)

参加メンバー:高橋悠太、岡島由奈、倉本芽美

3月25日(土)10:00~12:00 @世羅町
なお、メンバーの倉本芽美が、地元・広島県世羅町でも、イベントを開催します。ぜひご参加ください!



【3月18日】第24回 山口県
上関原発を建てさせない山口大集会参加

【3月24日】第27回 岡山県
10:00 岡山県庁総務部総務学事課面会
 終了後  岡山県在住の被爆2世らと面会

【3月27日】第30回 島根県
島根大学サークル「PeaceLine」さんと共催イベント @島根まちづくりセンター

◎詳細や変更等は随時ウェブサイト・SNSで発信いたします。取材等のご依頼は、下記までお願いいたします。
info[@]giinwatch.jp


訪問レポート

【3月18日 山口】
3月18日、議員ウォッチャーの倉本芽美さんが山口市で開催された「上関原発を建てさせない山口大集会」に参加しました。議員ウォッチがつながっている山口県被爆二世の会の寺中正樹さんが、集会にブースを出されるという縁で、倉本さんもイベントに参加しました。

集会では、福島県大熊町から新潟県に避難している大賀あや子さんからの特別報告があり、その後中国電力が「上関原発を建てさせない祝島島民の会」を被告として提訴した民事裁判を担当する中村覚弁護士からの裁判報告がなされ、そして祝島島民の会青年部の皆さんのトークショーが行われました。

大熊町から避難されている大賀さんからは、自身の経験談をお話されつつ、①原発廃止②可能な限りの被ばく提言③環境汚染の防止④未来世代への責任⑤発生責任と国の責任⑥民主主義⑦平和、などの必要性を求められていました。
中村さんからは、島民は被害の危険性から原発を反対しているのではなく、原発建設の為のボウリング調査によって海が破壊されること、地元民の生業である漁業が妨害されることを理由に中国電力と対峙しているという詳細な報告されました。
島民青年部からは4人が登壇し、島民のアイデンティティとして島や海を守る考えが自然と身に付き、原発建設に反対するのも島民としてのアイデンティティであるとの話が上がりました。
最後は、上関原発建設計画が白紙撤回されるまでたたかうことを宣言する集会宣言が会場の参加者によって採択され、幕を閉じました。

今回議員ウォッチと山口を繋いでくださった被爆二世の方たちは、今回のような原発反対運動や岩国基地の問題にも関わりながら、核兵器廃絶からさらに幅広い活動に関わっています。山口のみなさんとつながりを大切に、今後も核兵器廃絶のための取り組みを一緒に行っていきたいと思います。

【3月24日】岡山県
3月24日、議員ウォッチャーの倉本芽美さんが岡山県庁を訪れ、総務部総務学事課総括主任の大杉雄大さん、主事の大森惠介さんと面会をしました。「核兵器問題については県で取り扱う必要事項ではなく、国の専権問題である。国と地方、それぞれにそれぞれの役割があり、岡山県は岡山県の役割を果たしている」とのことでした。

岡山県が主体となって積極的に平和事業に取り組んでいるわけではないが、被爆2世・3世の会が主催として行った講演会や、高校生が描く原爆の絵の展示会などの後援に積極的に入っているようです。また、保健福祉課などが被爆者会の事務局も担っています。「若い世代との関わりはあるのですか?」と聞くと「県内の大学生などの若者との交流はまだ総務部の管轄内では行われていない。ただ今後、総務部内で具体的な平和事業を行う見通しは立っていない」とのことでした。

総務学事課との面会後、岡山県原爆被害者会の村上佳穂さんとお会いしました。岡山県の被爆者会には、県内各地に8つの支部があります。全体の事務局は保健福祉課が担っていることで、被爆者会が積極的に政治的活動をすることができないという苦労もあるようです。それでも、村上さんを中心に各地にある慰霊碑や公民館で平和事業を行い、次世代への継承に尽力されています。

 

【3月25日 世羅町】
3月25日、広島県世羅郡の雪月風花福智院さんで「世羅からつくる『平和な世界』」と題したイベントが開催され、議員ウォッチも参加しました。

イベント前半は、世羅から満州へ渡った方の体験談の聞き取りをされた山下義心さんよりお話がありました。日本が満州へ開拓団を送っていた時代、世羅町から大勢の方が海を渡り、人口に対する移住率は広島県内では最も高かったようです。満州の地で新たに世羅村を作ろうと奮闘するも、ソ連侵攻の後、現地の人々の生活は一転しました。兵士だけでなく、女性や子どもを中心とする一般市民が犠牲になってしまう戦争は起こしてはならないという強いメッセージが伝わってきました。

後半は議員ウォッチの住田奈津子さんと倉本芽美さんから活動について紹介し、過去から学び、今、平和の為にできることを紹介しました。

参加者の感想の中には、「国のリーダーが決めたことに従うことが本当に平和なのか、改めて考えることができた」「海外の学生と交流できる高校に進学するので、そこで平和について話したい」などという声がありました。

広島県内でも温度差のある平和教育や平和事業ですが、広島市内ではなく、世羅町でG7サミット前にこのイベントを行えたことにも意味があったと思います。「雪月風花福智院」店主の吉宗五十鈴さんに感謝です。