2021年1月の核兵器禁止条約についての国会質疑をまとめました。

2021.03.01

核兵器禁止条約が発効された2021年1月の国会質疑をリサーチしました。その結果、参議院予算委員会における以下2件の発言しか見つかりませんでした。(「国会会議録検索システム」にて、「核兵器禁止条約」と入力し、検索を行いました。)それぞれ紹介します。(引用は要旨)

●1月27日 
白真勲参議院議員(立憲民主党)【 議事録の対象箇所はこちら 】

「核軍縮に関する国際会議を開催することは、我が国の核兵器廃絶への強い願いを世界に発信する上で有意義ではないか。その1つが、核兵器禁止条約の締約国会議で、日本のオブザーバー参加がどうであれ、日本開催に反対するものではないのではないか」

茂木敏充外務大臣
「核軍縮に関する国際会議の被爆地開催は重要だ。しかし、核兵器禁止条約に署名する考えはなく、オブザーバー参加についても慎重に対応する。そして、そうした我が国の立場から考えて、我が国が同条約の締約国会議を招致することは適切ではないと考える」

白議員
「条約には、締約国でない場所での開催ができない、とは書いていない」

茂木外務大臣
「我が国として締結する考えがない中で、締約国会議を開催すれば、間違ったメッセージを与えかねない」

●1月28日
谷合正明参議院議員(公明党)【 議事録の対象箇所はこちら 】
「核兵器禁止条約はNPTと矛盾するものではない。相互に補完し合いながら核兵器のない世界の実現に向けて協調体制の再構築を図るべきで、そこに我が国の真の橋渡し役があると考える。また、その締約国会議の被爆地開催は有意義ではないか」

茂木敏充外務大臣
「国際的な核軍縮・不拡散体制におけるこれらの条約の重要性は確認している。しかし、2つの条約は前提とする考え方、核軍縮に向けたアプローチに違いがある。我が国としては、核兵器国も参加するNPTの下で、全ての国が義務を着実に実施するようしっかりと取り組んでいきたい。また、我が国が参加しない条約の会合への対応は慎重に考える必要がある」

以上です。関連の情報をお持ちの方は、議員ウォッチまでお知らせください。