岸田 文雄

きしだ ふみお

衆議院 広島1 自民

核兵器禁止条約

  • 賛同
  • オブザーバー参加
  • 不明
  • ×不賛同

コメント

現在、各国の信頼関係が崩れようとしている。核保有国は冷静にこの現状を認識すべきだ。核兵器禁止条約を重視する非核保有国も、保有国を巻き込み行動させなければ現実は変わらない。日本は双方の橋渡し役をしながら、具体的で現実的なシナリオを示すべきだ。
私は3つの取り組みを提言している。(1)核兵器の数を減らす(2)核兵器の果たす安全保障上の役割を低減する(3)信頼関係を醸成することで核兵器を使う動機を下げていく。そうして核兵器の数を最小限まで減らした後で、各国が検証可能な核兵器禁止条約のような法的枠組みを使用し、核兵器がない世界にもっていく。
保有国の指導者、政府を議論に巻き込みたい。(2020年3月18日毎日新聞記事より)

「(核共有の)中身について、平素から自国の領土に米国等の核兵器を置き、有事には自国の戦闘機等に核兵器を搭載・運用可能な体勢を保持することによって自国の防衛のために米国の抑止力を共有する、そういった枠組みを想定しているものであるとするならば、非核三原則を堅持するという立場から考えて認められない。」(2022年2月28日、参院予算委員会より)

「(首脳電話会談にて)唯一の戦争被爆国、とりわけ被爆地広島出身の総理大臣として、核による威嚇も使用もあってはならない、こうした点を強調した。(2022年3月1日、記者会見より)

「平素から、自国の領土にアメリカの核兵器を置き、有事には自国の戦闘機などに核兵器を搭載、運用可能な体制を保持することで、アメリカの核抑止力を共有する枠組みを想定しているならば、非核三原則を堅持する立場や、原子力の平和利用を規定する原子力基本法をはじめとする法体系から考えても政府として議論することは考えていない」(2022年3月2日、参院予算委員会より)

「政府としては議論することは考えていない」
「国民的議論があるべきだ。我が国の安全保障に資する議論は行われるべきだと一般論として考えている」(2022年3月10日、参院予算委員会より)

「NATO型の核共有については、従来から発言しているように、非核三原則、原子力基本法を始めとする原子力の平和利用を基本とする我が国の法体系からしても認められないと思っていますし、日米同盟のもと、拡大抑止が機能していると考えているからこそ、政府として議論は必要ないとしている。」
「CTBT(包括的核実験禁止条約)、FMCT(核兵器用核分裂性物質生産禁止条約)、こうした枠組みを再び動かしていくことによって、将来的には核兵器禁止条約といった大きな法的な枠組みにつなげていく努力を続けていくことが重要であると思います。」(2022年3月14日、参院予算委員会より)

「核共有については、我が国においては非核三原則の堅持や原子力基本法をはじめとする法体系との関係から認められず、政府として議論を行うことは考えていない。…我が国としては8月に予定されているNPT運用検討会議が意義ある成果を収めるよう全力を尽くす。」(2022年4月1日、参院本会議より)

「(核共有に関して)非核三原則、あるいは原子力基本法をはじめとする原子力の平和利用を基本とする法体系から認められない。世論調査でも「議論はしてもいいのでは」という声は多いが、「結論として核共有には反対だ」との意見が圧倒的だ。国民の声に丁寧に耳を傾け、核兵器のない世界に向けて努力していく。」(2022年4月4日、中国新聞より)

「今改めて、非核三原則の重要性を認識しなければならない。ロシアによる核兵器使用の可能性が指摘されて、国内外において極端な議論がされている。核軍縮・不拡散の取り組みは、どれだけ多くの国が想いを一致できるかである。国内においてNPTを中心とする取り組み、非核三原則について考えていく時期。」「世界のリーダーの多くは核兵器廃絶という目標を共有していると信じている。まずは拡大抑止の信頼性を高めるということが必要である。」「核兵器禁止条約は、核兵器のない世界を目指すという出口に向けて重要な条約だと認識しているが、核保有国が参加していないのが現実。唯一の戦争被爆国として、より具体的な行動を行うことが課せられている。…核禁条約へのオブザーバー参加は意味あることだと思うが、いきなり日本だけが参加をしても、大きな枠組みを動かすことができなければ、十分責任を果たしたことにならないのではないか。」(2022年5月1日、NHK憲法記念日特集より)

この人は

2013年4月、岸田外相は、核兵器の非人道性に関する共同声明に「いかなる状況においても」核兵器が使用されないようにすべきとの表現があることを理由に署名拒否。「いかなる状況においても」との文言の削除を求めるが声明起草国グループに受け入れられず。
被爆国日本が核兵器の非人道性に関する共同声明への署名を拒否したことに国内外から批判集まる。これを受け岸田外相は2013年10月、同声明に4回目でようやく署名。核廃絶への「あらゆるアプローチが重要」との文言を加えることで、核兵器禁止などの特定のアプローチを支持する訳ではないとの含意。

2014年1月、岸田外相は長崎で核軍縮・不拡散政策スピーチ。核兵器の非人道性および厳しい安全保障環境への認識をもとに、核軍縮については核兵器の「数」「役割」「(保有する)動機」の3つの低減を提唱。核保有国は核兵器の役割について「自衛の極限状況下に限定」すべきとした。

2016年10月、国連で核兵器禁止条約交渉開始の決議が採択された際、日本は反対。岸田外相は「実践的措置を積み重ね核兵器のない世界を目指すという日本の基本的立場に合致しない」。一方で、交渉が始まれば「主張すべきことは主張すべきだと考えている」と、交渉参加を示唆。(2016年10月28日、産経新聞)

2017年3月、核兵器禁止条約交渉会議が国連で始まる。岸田外相は安倍首相と協議のうえ交渉不参加を決定。会議初日に大使が演説し交渉への不参加を宣言。岸田外相は会見で「我が国の主張をしっかり申し述べたが、受け入れられることは難しいと判断した」と説明。

核兵器禁止条約交渉への日本の不参加に批判が集まる中、2017年5月には岸田外相がNPT再検討会議準備委員会に自ら出席して「核軍縮の実質的な進展のための賢人会議」立ち上げを表明。核兵器国と非核兵器国の双方を巻き込む「橋渡し」を主張。

岸田文雄氏のホームページのトップの写真は、2016年5月にオバマ米大統領が広島を訪問したときに案内したときのもの。

2017年のICANノーベル平和賞授賞式で講演した被爆者のサーロー節子さんが2018年11~12月に来日した際、岸田自民党政調会長は面会し核兵器廃絶について意見交換(12月5日)。安倍首相との面会は実現せず。

岸田自民党政調会長は、核兵器禁止条約について問われ「いま核兵器禁止条約を持ち出すと核保有国が離れてしまう。まずは核兵器の数や動機を下げ、検証制度も作り、そういうシナリオの中で核兵器禁止条約のようなものについてもその先に考えていく」(2020年8月31日、報道ステーション)

岸田文雄氏は自民党総裁選への立候補表明において「敵基地攻撃は、平和憲法との関係で現実的な対応ができるのか議論を進める。被爆地広島から出た初の外相でもあった。核兵器のない世界をめざす」(2020年9月2日、朝日新聞)

『核兵器のない世界へ』を出版(2020年10月15日)

「核保有国を引っ張っていくことが大事だ。日本は、同盟国で世界最大の核保有国である米国と核兵器のない世界について議論し、条約にできるだけ近づく努力をする責務がある」(2021年8月26日総裁選出馬記者会見にて、中国新聞より)

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